Mar 26, 2012

Spring "MINIMAL" Ride




筑紫野~小郡I.C~大刀洗~浮羽~原鶴~朝倉~386バイパス~夜須クラシックロード~筑紫野
Dis:121km

日差しは温かいけれど、冷たく激しい北風が吹き付ける、春と冬がまじった初春らしい天気。
キラキラとまぶしい太陽の下のライドはポカポカしてて自然と口元が緩むが、
日が陰り正面から風を浴びると、まだ記憶に新しい真冬のあの寒さ。
春も冬も楽しめる、贅沢な天気だ。

今日も行き先は南へ。
「春だから南へ向かう」という、とてもシンプルな考えかた。
とくに意味ない。春は南へ向かうのだ。

心拍は160bpm、ケイデンスは100rpmに固定し、徹底してミニマルな走り。
こういうときは、持ち物も最低限に絞り、装いもスマートな方がなお良い。
何が良いのか?それは気分が良いのである。

風向きや傾斜によって、細かくシフトチェンジし、身体への負荷を一定に保つ。
腹筋を意識して骨盤を立てるイメージで、ふとももを上下運動させる。
運動強度はそれほど高くはないけど、それなりに集中力は必要だ。

南東へ向かう往路は、自分がプロレーサーになったのかと錯覚するくらいに、素晴らしい追い風だった。
筑紫野から大刀洗を抜けて原鶴までの追い風区間は、L.S.Dをちょいと超える強度なのに、40km/hを越えるペース。
もう一段、強度を高めて、更にスピードを上げたくなるところをグッと我慢して、心拍160bpmをキープする。
今日はミニマルに徹するのだ。

そんな追い風を受けて走る中、ほんの一瞬「復路が向かい風である」という不安が頭をよぎったが、
そんな事を考えても、風向きが変わるわけではないので、
今、この瞬間、この追い風をめいいっぱい楽しむことにした。

道の両端には、身を包んでいるジャケットと同じ色をした菜の花畑、
ところどころに満開の梅の花や、これから開くであろう桜のつぼみが膨らんできていて、
風は冷たくとも、空気は生命力に満ちた春のそれ。
蛍光黄色や薄桃色、黄緑色の景色が、「コー」っと風を切る音をBGMに、
しゅんしゅんと勢い良く流れていく。
若干高揚したテンションで快調に飛ばし、Av:32km/hで折り返し地点の原鶴へ到着。

そしてここからが、今日のハイライト。
原鶴から折り返した途端、さきほど、ほんの一瞬、頭をよぎった「不安」を遥かに超えた、
自転車ごと吹き飛ばされそうになるほどの突風が真正面から吹きつけてきた。

フロントをインナーへ落とし、100回転で回せる適切なギアを選んでいると、
長い登りで使うような大きなギアへどんどんとシフトダウンしてしまうありさま。

心拍160bpm、ケイデンス100rpmでは、20km/hを維持するのがやっと。
首を縮め重心を低くしてハンドルを抱えるように握り、風で飛ばされないように、
上半身の力を使いながら、突風の下を潜り込んでいくようなイメージで進んでいく。

凍てつく北西の強風が全身に吹きつけ、汗ばんだ身体が一気に冷えていく。
原鶴から朝倉までの僅か10km強の区間に「グゥー」とか「クァー」とか「ウー」とか、
言葉にならない声を幾度なく発しながら耐え忍んだが、ついに朝羽大橋で戦意喪失。

そこから「三連水車の里あさくら」までの1kmを、亀のようなスピードでふらりふらりとたどり着き、
本来、予定にはなかった休憩を入れることとなった。

「三連水車の里あさくら」では、「バナナココア」なる目眩がするほどに甘く温かい飲み物を、
一口ごとに「あー」と小さな声を漏らしならゆっくりと飲み干し、糖分と生気を補給した。

ここからは昨日と同じく、R386バイパス経由「夜須クラシックロード」を走り、
ヘロヘロの状態で帰路についた。

スタミナを付けるためのトレーニングのつもりが、それを走り切るスタミナが無いという、
まったくお粗末な結果だった。でも、いい一日だったな。
また来週からがんばろう。






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